廣瀬浩司:授業資料格納所

授業用レジュメの残り物

2014-07-14から1日間の記事一覧

エルテ 6/23

毛髪:「新たな身体を形成し、最初の身体の基本的な形に不調和とならずにはめ込まれる補足的な(supplémentaire)な肢体(p. 19, 最終行)。」女性の身体をdé-former。女性と髪型の相互変調(p. 20, 後ろから3行目)。→ 身体から発した線が、線の意味を増殖す…

「この古きもの、芸術」6/6

真実 この断章は、p. 11の「しかし」で二つに分かれ、前半では「女性」というモチーフが彼の中心主題であり、それは「いったん見定められると、空間全体を揺る動かす」ほどである。他方後半では、この「女性」が象徴ではなく、「マーク(標識)」「刻印」「…

バルト「この古きもの、芸術」五月二六日

第8断章 ポップは「存在論的な」芸術、事物の本質の芸術。 1) ウォーホールの「繰り返し」:事物がまなざしの前で震える=みずからを求める、みずからの本質を求めるための震え=「ポーズ」(cf. 『明るい部屋』)。個人の本質の肯定。 2) リキテンスタ…

バルト「芸術、この古きもの。。。」四月二八日ぶん

第二断章(pp. 142-143):「ポップ・アートの二つの顚倒」 ・価値の顚倒 ・ (「クロヴィス・コンプレックス」。クロヴィス(466-511)はフランク族の王。キリスト教徒である妻の影響で、戦いに勝利したのちに、ランスの司教聖レミの洗礼を受け、キリスト教…

滞留

・ ハイデガーは、「死に向かう存在」について語り、それは自己に「本来的」で、固有の不可能性であるという。つまり他者の生はけっして経験できない、というのがハイデガーの立場である。⇒ デリダの操作。(1)「死の瞬間」は分割可能ではないか。(2)そ…

パレルゴン

パレルゴン(『絵画における真理』所収) paregon : ergon(作品、働き、営み、仕事)の外にあるもの。芸術作品における「付属的な要素」。 カント:装飾、絵画の額縁、彫像の衣服、建築の柱廊は美の意識を高める。しかし「黄金の額縁」がそれだけで形式化す…

代補 五月七日

デリダによる「脱構築」: ・ 自然と人工、充実と欠如、不足と過剰、正常と異常の対立そのものを掘り崩していくためにどうするか?? ・ 「自然的なものは、構造的に非自然的なもの(外部、技術、他者)を孕んでいる」。自然と人工の区別は自明ではなく、「…

代補 四月三〇日ぶんを今さら

代補(プリント「代補」「グラマトロジーについて(下)」参照。 「代補」(supplément/supply)補うこと、埋め合わせること=とって代わること。 代補の例:音声言語を補う文字が、かえって記憶力を失わせ、音声言語にとってかわり、危険なものと見なされるこ…