廣瀬浩司:授業資料格納所

授業用レジュメの残り物

パレルゴン

パレルゴン(『絵画における真理』所収)
paregon : ergon(作品、働き、営み、仕事)の外にあるもの。芸術作品における「付属的な要素」。
カント:装飾、絵画の額縁、彫像の衣服、建築の柱廊は美の意識を高める。しかし「黄金の額縁」がそれだけで形式化すると、装飾は虚飾となり、美を損なう。

デリダの注釈
1) 内部にあるのでも外部にあるのでもない、「境界(limite/limit)
2) 内部は外部に入り込む。⇒ 内部の欠如が露呈 ⇒ 「内部はおのれ自身に対して欠如」
3) 引き離されるべきもの、引き離され得ないもの
4) 内部の欠如 と 外部 とのひそかな結びつきがある。
5) 「外部は、内部の内部に呼び出され、内部を内部として構成する」
6) パレルゴンは内部より先に「ある」。それがいわゆる「内部」と「外部」に分裂する。
7)そもそも内部そのものなんか「あった」のか。エルゴン(作品)なきパレルゴンの働きだけがあるのではないか。。。