廣瀬浩司:授業資料格納所

授業用レジュメの残り物

言語の自己媒介と意味の生成

1)「言述(言説)(discours)が私の中で語っている」=言語の「自己媒介」的な働き。ただし「私」を通して作動する。

媒介とは

・みずからの働きをみずから隠しながら働く

・媒介されるもの(主体と客体、作者と読者)はその結果として生じる

・媒介が「生産的」なとき、「意味」を生じさせるが、この意味は主体も客体も、語り手も聴き手も驚かす。

Cf. p. 174

 

2) 読書経験における「逆転」→ この逆転があるからこそ、記憶に残る持続的な意味(一種の永遠性)が獲得される。

 

3)「意味」とは、概念ではなく、心の中のものでもなく、言語の脱中心化、ずれである。また時間の流れの中では、先取りと取り上げ直し、という二重の運動ではじめて生じる。

 

4)二つの言語の区別(178-179, 181-2, 184):言語一般はこの二つの側面を持っている??

 

5)その他の印象的な言葉

・盲人と麻痺患者178

・火がつく179

・受け取ると同時に与える179

スタンダールのおかげでスタンダールを乗り越える182

・対化作用(183)

→ パロールとこだま(183)、もう一人の私自身(192)

・発見の論理学189

・問い、問いかけ、訊問(interrogation)188