廣瀬浩司:授業資料格納所

授業用レジュメの残り物

2014-07-21から1日間の記事一覧

バルト「シューマンを愛する」(1979)(『第三の意味』みすず書房所収)

晩年のバルトの作品として、『明るい部屋』同様、みずからを実験台にするような作品である。彼がシューマンに見出す「純粋な無垢」=「対象なき純粋な苦悩」は、善悪二元論的な対立とも、精神分析的な葛藤とも無縁な、純粋な「自己」だけがあるような状態で…