廣瀬浩司:授業資料格納所

授業用レジュメの残り物

2018-10-01から1ヶ月間の記事一覧

言語理解における「こだま」と「ゆがみ」

コメントより ・二つの言語:「あえて言えば」「二つの言語があると言ってみよう」 ・「事後には」(après coup)。 メルロ=ポンティは別のところで「真理の遡行的運動」(ベルクソン)について語る。真理が真理であるためには、新しいものとしての意味が、い…

語りつつある言語と語られた言語

メルロ=ポンティのテクストの特徴について ・螺旋状に進みながら、同じ問題を拡張したり、深めたりする → メリット:たんなる論証ではなく、「体験」を同時に深めながら思考を深めることができる ========= 前回コメントメモ ・「記憶の再構成とは…

シモンドン翻訳 Simondon

解決の探究のための指導的概念──形態、情報、ポテンシャルおよび準安定状態 人間諸科学と心理学の一般理論が存在していないので、反省的思考は可能な公理化の条件を探究することを促されている。この作業は、必然的に発明的な要素がくわわることをともなうも…

メルロ=ポンティ「表現の科学と表現の経験」(1) 表現の科学と表現の経験(1) 問い: ・本を読んで何かを学ぶ、経験するということはどういうことか。 ・これは視覚世界と共通点がないか。本で風景を「見る」「記憶する」 ・本の記憶について。幼年時代…

先端文化学研究VI (廣瀬浩司)

先端文化学研究VI (廣瀬浩司) 授業の主旨: ことば(parole)とは何か。本授業では、 1)たんに記号として何かを指し示すもの。メッセージを伝達する道具。 2)論理的な思考体系(普遍文法)がどこかにあって、言語はそれを経験的世界において再現しよう…

先端文化学演習II: 『眼と精神』イントロダクション

テクスト メルロ=ポンティ(1908-1961)『眼と精神』第4節を精読する。今学期はとくに、用語などの次元でも深く読み込めるようにする。 メルロ=ポンティ(Maurice Merleau-Ponty) フランスの現象学者。心理学、精神病理学、言語学、人類学、政治哲学など…