廣瀬浩司:授業資料格納所

授業用レジュメの残り物

2015-06-01から1ヶ月間の記事一覧

先端文化学研究5:自己の身体の総合(6月29日)

「自己の身体の総合」(『知覚の現象学』、pp. 247-255)[晩年の身体論=二重化の問題] 晩年の遺作『見えるものと見えないもの』において、メルロ=ポンティはしばしば「見る者」の二重化、「見えるもの」の二重化について語っている。私の身体ともろもろの…

先端文化学概論I1 6月30日

コメントより: ・ 絵と写真の違い。身体性の有無。→ 写真の身体性、映画の身体性?? : 写真の影響、写真に対する絵画の独自性 ・ 催眠療法と芸術の関係:影響関係か、同時代性か。 ・ キャンバスに収まる以上のものを語りたいということか。 ・ 鏡と空間の…

先端文化学概論 6/22

マネ:遠近法絵画のゆらぎ クレーリー『知覚の宙吊り』(平凡社)の文化史的な解釈を中心に マネ • ・19世紀フランスの画家 • 印象派のリーダー的存在であったが、その作品はかならずしも印象派的ではない。「マネは以後のすべての絵画を可能にした」(フーコ…

先端文化学研究小レポート

小レポート課題「自己の身体の総合」a. まずはメルロ=ポンティのテクストを熟読して、引用しながらまとめる。以下のひとつに答えるというよりは、二つ、三つくみあわせてひとつのまとめを作るとよい。 1)p. 247. l. 10「始元的空間」について。この空間が…

総合科目:見えるものと見えないもの 2015/6/15-22

• 『見えるものと見えないもの』──絵画を通して見る身体性○ クイズ • 「見る」と「見える」の違いは何か。 • 「さわる」と「ふれる」の違いは何か。授業で考えたいこと ・ 「見える」の世界。 ・ 「私が見る」のではなく、からだ全体で世界に住み込み、さま…

先端文化概論 西欧的遠近法とその臨界

・ パースペクティヴ(線遠近法、一点透視図法)は、3次元の空間を1次元のキャンヴァスにつなぎとめる技法として、きわめて自明な表現方式だと考えられている。 ・ しかしながら、この技法は1400年代のとりわけイタリア周辺において発明された「世界観」「身体…

先端文化学V 6/8 転換可能性と身体の総合

転換可能性、反転可能性についての補足。 ・ 受動と能動のオーヴァーラップ ・ 能動的なものと受動的なものが交差・反転する ・ 能動的なものが受動的になるときはどういうときか:自由に動いていたものが、みずからの重みを感じるとき、物の「きめ」に触れ…